こぎだし

TOOL

レース戦略シミュレーター

目標タイムを入れると、500mごとの目標スプリットとレートの目安レンジ、区間ごとの考え方を表示します。

レース当日にいちばん多い失敗は、体力が足りないことではなく、 前半で使いすぎることです。スタートで隣の艇が出れば、体は勝手に反応します。 その反応を計画で押さえておけるかどうかが、後半の差になります。

このツールは、目標タイムから500mごとの目安を逆算し、 公開されている国際レースの区間分析で一般的に見られる形 (第1区間がいちばん速く、中盤が落ち、最後にいくらか戻す)を レンジとして示します。単一の配分を処方するものではありません。 出てきた数字は出発点として、実際の配分は指導者と決めてください。

レースの条件を入力

距離と目標タイム

距離を選んで、ねらう合計タイムを分と秒に分けて入力してください。

艇種
1x・2x・4x はスカル(左右に1本ずつ)、2-・2+・4-・4+・8+ はスイープ(1本を両手で)
当日の条件(任意)

入力しなくても区間の目安は表示されます。入れると、注意点と目標の妥当性の見方が加わります。

風速からタイムは補正しません(根拠のある換算の方法がないためです)

レースプラン(目安レンジ)

500mあたりの平均スプリット(目標タイムから逆算)
目標タイム ÷(距離 ÷ 500)で求めた、レース全体の平均です。実際のレースはこの平均どおりには進みません。

500mごとの目安

平均スプリットを基準にした「出発点の目安」です。公開されている国際レースの区間分析で一般的に見られる形(第1区間がいちばん速く、中盤が落ち、最後にいくらか戻す)を、レンジとして示しています。この配分が正解というわけではありません。

  1. 0–500mスタートの入り
    この区間のスプリットの目安
    レートの目安
    36–40spm

    スタートの数本は、止まっている艇を動かすぶん、レース中でもっとも高いレートになります。ここで「行けそう」と感じても、その感覚は最初の1分だけのものです。公開されている国際レースの分析でも、第1区間は平均より速いのが一般的な形です。ただし、速すぎる入りは中盤以降の失速として返ってきます。

  2. 500–1000m中盤の前半
    この区間のスプリットの目安
    レートの目安
    34–38spm

    スタートの勢いが切れ、レートも呼吸も落ち着いてくる区間です。ここでいちど「維持する漕ぎ」に切り替えられるかどうかが、後半の余力を決めます。スプリットが目安より落ちても、慌ててレートを上げないことです。

  3. 1000–1500m中盤の後半
    この区間のスプリットの目安
    レートの目安
    34–38spm

    レース中もっとも我慢する区間です。区間分析でも、ここがいちばん遅くなるのが一般的な形です。周りの艇が見えて焦りやすい場所でもあります。落ちるのは想定内です。その前提で、落ち方をできるだけ小さく保つことが目標になります。

  4. 1500–2000mラスト500m
    この区間のスプリットの目安
    レートの目安
    36–40spm

    残りが見えると、体はもう一度動きます。ここでどれだけ戻せるかは、前半をどう使ったかで決まっています。レートを上げても1本の質を保てているか、最後まで水をつかめているかが分かれ目です。

レートの帯は、公開されている解説をもとにした「水上のレース中」の目安です。 英国ローイングの技術解説では、スタートやスプリットを除くレースペースは 多くのクルーで概ね 34–38 spm 、Concept2 も 2000m までのレースを 30–36 spm 前後(経験者はそれ以上)としています。スタートの数本やラストのスプリットは さらに高く、 40 台に入るクルーもめずらしくありません(国際級ではスタートで50超の例も)。 なお、この帯はエルゴや練習でレース強度とされる帯( 28–36 spm )より高めです。水上では艇が1本ごとに進むぶん、同じ強度でもレートが上がりやすい ためです。ただし、高いレートそのものが速さではありません——1本の進み(DPS)が 落ちれば、かえって遅くなります。艇種・体格・クルー・指導方針で適切な値は変わるので、 チームの指定があればそちらを優先してください。

この艇種で気をつけること

人数の多い艇ほど、同じ強度でもレートは高めに落ち着きやすい傾向があります。表示しているレートの帯の中では、上寄りになると考えておくとよいでしょう。

コックス(舵手)が乗る艇です。この目安はレース前にコックスと共有しておきましょう。コールと計画がずれると、艇の中で判断が二つに割れてしまいます。

スイープ(1本のオールを両手で持つ艇)です。レートを上げたときに、クルー間のタイミングのずれが出やすくなります。

風の条件

風が穏やかな日は、目安のスプリットがそのまま基準として使いやすい条件です。それでも、水面の状態やコースの位置で艇の進み方は変わります。

このツールは、風からタイムを補正する計算をしていません。根拠のある換算の方法がないためです。当日の風・波の状況は、主催者と指導者の情報を優先してください。

ここで表示される値は、一般的な目安です。実際の設定や判断は、艇の種類・クルーの体格・チームの指導方針によって調整されます。安全に関わる内容は、必ず指導者・主催者の指示を優先してください。

区間の配分は、公開されている国際レースの分析で一般的に見られる傾向を、 レンジとして示したものです。特定の配分を処方するものではありません。 これはあくまで出発点の目安で、実際の配分は指導者と決めてください。

レース当日の実施可否・進行・コース上の判断は、主催者と審判、 指導者の指示が最優先です。天候・水面の状況によっては、 計画どおりに漕がないことが正しい選択になります。